Petrarca, F., Canzoniere

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ああ,悲しいかな,なんと私は愚かであったか,
愛神が私を傷つけようとやって来たあの最初の日――
彼はそれから一歩また一歩と我が生の
主となり,その頂に座しているのだ.
4


私は信じていなかった,その鑢の力によって
揺るぎなき心の内の堅さ,強さの
一片さえも欠けることがあろうとは.
だが,これこそは己を過信したものの末路.
8


それ以来,どんな援けも時すでに遅く,
できるのはただ,愛神がこの人の身の
願いに答えてくれるか否かを見守るのみ.
11


私はもう願わない――もう起こり得ないことなのだ――
私の心が節度をもって燃えることを.
願うのはむしろ,彼の女性がこの火の一端に与ること.
14



COM. ―― 8. 己を過信した:直訳は《真実以上に己を評価する》. 12-14. 私はもう……与ること:Cf. Tib. 1. 2. 64f.; Ov. Met. 14. 23f. 14. 彼の女性:ラウラ.


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