COM. ―― 2. 微風L'aura. ラウラ(Laura)との音の類似による暗示. 4. 苦しみや名声:愛の苦しみと,ラウラを詩のうちに歌うことで得られる名声. 6. 我が故郷なるトスカーナ……:イタリアを離れてプロヴァンス地方へと. 8. 我が太陽:ラウラのこと. 10. 「愛」が無理矢理に……連れ戻すほど:ch'Amor per forza a lui mi riconduce. 愛神に捕らわれてラウラという太陽へ向かう詩人の姿は,中ほどの道を行け(medioque ut limite curras Ov. Met. VIII 203)と忠告するダイダロスに背いて《天への愛に引かれてあまりに高い道を往った》(caelique cupidine tractus | altius egit iter, Ov. Met. VIII 224f.)イーカロスの姿と重なるようにも思われる.そうした含みがあるとすると,12行目の翼を欲する願いの空しさが際立つかもしれない.
2017/07/20
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