Petrarca, F., Canzoniere

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もしも貴女が,戸惑いの素振りや
眼を伏せたり顔をうつむけたり,
あるいは誠実で相応しい願いから貌を背けて
他の者よりもすすんで逃げようという態度をとったりして,
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あるいはまたその他の策略で,わが胸のうち――
そこには愛神が,最初の月桂樹ラウロより数多の枝を
接木しているのだ――から逃れ出ることができるなら,
貴女の軽蔑にも正当な理由わけがあると言えることだろう.
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高貴な樹ならば乾いた土地では
相応しくなかろうし,それゆえ当然
すすんで其処から離れ去るのも無理はない.
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だが貴女の運命は貴女に他のところへ
行くことを禁じているのだから,どうかせめて,
憎しみの場所へは行くことのないよう心がけてほしい.
14


COM. ―― 1. もしも貴女が:ラウラ.7行目の《逃れ出ることができるなら》へ繋がる. 8. 正当な理由:次の3行で説明される. 13f. どうか……:Cf. Ov. Pont. 2. 8. 63f. denique, quae mecum est et erit sine fine, cavete, | ne sit inviso vestra figura loco.

2016/09/26


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